藤井克徳詩集
心の中から希望が切り離されないように
(合同出版. 2024年4月8日、東京、1400円+税)
ベーテルブログ
今週のこの1冊-特別寄贈本、2024/05/23
嬉しい贈り物だ。5月7日、EILAT XVII−2024のためマドリードで学会参加している日に、きょうされん専務理事藤井克徳さんが4月8日に出版されたばかりのご本、藤井克徳詩集「心の中から希望が切り離されないように」が届けられていた。ベーテルはてんかんとは名打たない、どなたも余りお読みにならないような本を沢山購入している。藤井全詩集と聞き、そうだ、例えば、石牟礼道子全詩集(石風社)、現代詩人論−男性編―上下巻(中村稔著、青土社)や同じく現代女性詩人論(同)も書棚に飾ってあるなと思い出した。石牟礼道子のものはは相当に付箋が貼られ、また女性詩人論も眼通しした付箋が付いている。
ベーテルは、ご本を頂戴することは滅多にないような付き合いベタである。そう言えば、ベーテル診療援助を続けておられる鈴木一正先生から先生ご翻訳の「カタトニー論文集-精神医学の古典逍遙」(星和書店)を2021年2月に頂戴したな、このブログに感謝の言葉を書き記したことがあったっけと思い出す。
さて、藤井さんだ。藤井さんはたしか、ひらがなで「ふじいかつのり」の詩人名をお名乗りだったはず。ロシアとウクライナの国家筋のための悲惨な戦争に対し、請うてでも生き延びるようにとお書きだった。今回も、後書きで障害のある人のガザの悲惨に触れておられる。
おっと、かつのりの詩に余分な言葉は要るまい。何しろ、藤井克徳さんは藤井克徳の心象風景をひねり出すように詩という言葉にして素直に語りかけているのだから。最後の著者紹介に「イラストをよせてくれた子どもたち」のお名前が7人ならんでいるのも、この本いいねの最後の締めとなっていて、とてもよい。
とにかく、みなさん、お手になさり、口に出されてお読み下さいね。
(Drソガ)