強制不妊裁判、仙台高裁は足蹴
2023/06/03
① 河北新報.強制不妊原告の控訴棄却、仙台高裁「除斥」適用を是認−高裁段階初、国の賠償認めず−人権侵害、真摯に向き合ったか(報道部・佐藤駿伍)、国は法律改正を(成蹊大の渡辺知行教授『民法』の話).2023年6月12日、1面。
② 河北新報.強制不妊訴訟−仙台高裁判決、「旧法は違憲」揺るがず、原告−早期全面解決願う.2023年6月2日、23面.
③ 河北新報、報道部・佐藤駿伍.強制不妊訴訟−仙台高裁判決−原告の控訴棄却、弁護団共同代表・新里宏二弁護士−「これで終わりではない」、挑戦再び「壁」に阻まれ、「先祖返りの判決」−原告失望あまりに大きく.2023年6月2日、27面.
④ 遠藤大志.仙台高裁、強制不妊−控訴棄却、除斥期間の適用認める.毎日新聞、2023年6月2日、26面.
⑤ 土江洋範、小川祐希、遠藤大志.強制不妊判決、控訴棄却−理由触れず閉廷、「実態分かっていない」、原告ら「あぜんとした」.毎日新聞、2023年6月2日、21面.
⑥ 根津弥、平川仁、小山歩.仙台高裁、強制不妊二審も棄却、再び「20年の壁」国の賠償認めず.朝日新聞、2023年6月2日、24面.
⑦ 平川仁、吉村美耶、小山歩、根津弥.強制不妊−原告の控訴棄却、「被害者と向き合っていない」、読み上げ省略−1分満たず、各地の判決「すべて無視」.朝日新聞、2023年6月2日、21面.
ベーテルブログ2023/06/02
5月31日に河北新報が1面に6月1日、全国で5番目となる強制不妊・国家賠償控訴審が仙台高裁であることを予報してくれたことに感謝した。当方、予定通り、仙台地裁に向かい、傍聴申込みを行い15番札を渡され、抽選で63番を得た。仙台高裁第一大法廷は66席ある。最後の最後に当方以下数名が介助人多数で傍聴を許されなかった。仕方なく、門外で待つことになった。報道陣のカメラマンお一人に問うた。「何分で出てきますかね。―さあ、全く分かりません、経験も少ないので、とー
あろうことか数分も経たぬうちに「不当判決」の垂れ幕が掲げられた。傍聴できた方々も門に戻って来ない正面門外は寂しいものだった。
法定で起きていた事態はすごいものであったろう。「読みあげ省略、1分満たず」と朝日が伝える。控訴棄却の理由に触れず閉廷と伝えた毎日の「原告ら、あぜんとした」の見出しはこの驚きを伝える。
5月16日に河北が予報した仙台高裁控訴審6月1日判決には当ブログはその後含めて二度述べたが、いわゆる政治的判断なり、決着なりの感触も知れるならであった。河北新報資料③はこの事情の一つをを伝えている。
.......弁護団は昨年以降、勝訴の流れが続く中、議連や政府高官への働きかけを続けてきた。松野博一官房長官は昨年3月、急報問題の解決に向け国会の論議を踏まえて対応を検討すると表明した。今年3月、原告側の国会内集会に議連幹部で自民党の田村憲久元厚生労働相が足を運び、早期解決に向けて「全力を尽くす」と宣言。更に今月6日、議連の役員会が弁護団へのヒアリングを行うことが決まっている.......
今回は判決だからか、子供家庭長のコメントは新聞紙上にはない。
当方は、仙台だから仕方ないか、と思う。除斥期間「20年の壁」は仙台の壁だ。各地の判決をすべて無視できるのも、仙台、だからだ。仙台は、理由も触れず閉廷することができる土地柄だ。仙台が打ち壊しにする。
なお、河北新報が「民法」の専門家を開設者に選んだのは彗眼だ。
また、裁判長の名をしっかり仙台の歴史に残すのも仙台にとっては重要な務めだ。
(Drソガ)