強制不妊裁判、仙台高裁判決近づく(2023/06/01)
2023/05/17
① 河北新報.強制不妊訴訟・来月仙台高裁判決ー被害者を苦しめている、原告女性、1審判決を批判.2023年5月16日、25面。
ベーテルブログ2023/05/16
ありがたくも、河北新報が6月1日の強制不妊訴訟の仙台高裁判決に関する小さなくもない立派な補足記事を載せてくれた。仙台高裁判決は是非傍聴もしたいし、裁判所までのわずか5分間、横断幕の隊列の中に加わりたい。記事は昨日5月15日、原告の一人飯塚淳子さんが東京・内幸町の日本記者クラブで会見したとある。彼ら原告の方々が裁判を継続しておられるからこそ、私どもも優生保護法なる国刑を忘れないでおれる。
被害弁護団の新里宏二弁護士は「旧法の違憲性は明らかで、政治的解決の段階だ。決断のボールは国側にある」としている。昨年2月の大阪高裁判決は初めて、損害賠償権が消滅する20年の除斥期間を理由にした国側の主張、を退けた。それから、1年4月過ぎて、受刑者原告側の勝訴が続いている。
「原告が亡くなっている現状を受け止めてほしい。(裁決を)ずるずる引き延ばすのはひきょうだ」という新里弁護士の主張に文字通り賛同する。国体のためならば、国なるものには何一つの傷もつけさせはしないという国なる「こども家庭庁」の一貫した態度、はこの1年半変わらない。会見が内幸町となっているので、既に取り沙汰されている政治的解決が近いのかもしれない。仮にそうなったとなれば嬉しかろうと心から祝福したい。が、原告を核とした被害者達の誰もが、六十年を超える国刑の無念に曝され、真空晴れて心しみじみと嬉しかろうはずはない。仮初めに国が謝ったとして、それではその国、って一体誰だい、何者だいと問おう。国なるものがどなたであっても、彼ら特別官僚は皆65歳以下で若く、強制不妊に遭った多くは65歳以上の被害者一人一人など何一つ知りもしない。その方々の謝罪、だって。
さりとて、謝罪の儀式とて、あったほうがないよりは、せめてはるかによい。原告の方々が掴むはずの勝利の勝ち鬨を聞けたらと願う。新里弁護士を改めて拝顔させていただければ。
そうなのだが、一方、赤木俊夫さん裁判での国の仕打ちの、ついこの前の悪夢も蘇る。国とはそんなものじゃい、だった。(赤木さんブログ件はまだ引き出しの中にある)
(Drソガ)