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2023/03/19、03/20 判決は差別社会への警告だ ―強制不妊仙台訴訟―

2023/03/1903/20

判決は差別社会への警告だ

―強制不妊仙台訴訟―

 

   社説.河北新報、2023316日、9面.

   関根梢(報道部).国は被害者救済優先を、強制不妊訴訟・仙台地裁も原告勝訴.河北新報、2023320日、4面、ニュース深掘り.

 

ベーテルブログ2023/03/16

 

 3月6日の優生保護法裁判での仙台地裁判決、「国に賠償命令」の河北新報の記事をお届けした。3月16日の札幌高裁での原告勝利についてもお届けした。そして3月18日に掲載された、2019424日に公布・施行された「優生保護法一時金給付」に関する厚生労働省が「お知らせ」した毎日新聞紙面に異見を述べた。

  立て続けにニュースとなった優生保護法裁判だが、現在「母体保護法」なる新語に置換あるいは転換されており、初めての方、事情に深く通じていないと仰る方、「子をもうけてはならない」と国から不妊術を強制された国刑について深掘りと言われても関係ない方方等などには、目にも止まりません。

さりながら、一目通せば、新聞記事の中には比較的に見通しの良いものがあります。3月16日に宮城県の地方紙「河北新報」が社説とし、3月6日の仙台地裁判決について、その経緯と意義をまとめました。本ブログ脱稿後ですが、本日320日、河北にしては珍しく記者名入りで、36日の仙台地裁判決を深掘りする記事までを載せていました。両記事とも限られた紙面での短い論考ですが、強制不妊という重大な事実を伝え、「救済」を訴え、また「差別」論への展開も図ろうとしています。

生物学的幸せとしての「産み」と、宿命として生きていくことになる国家・社会における存在自体としての「育て」が、個別肉体が直接に傷害され、国刑に至る国家権力の非常なる圧殺が優生思想です。

社会や国家に生まれ育つてば、これを存在と呼びますが、そのためにこそ、それ自体に由来する、言わば拭うことができない、私たちの内なる「差別」と「優生」からは、何人も自由ではありません。

深読みすれば、社説までがそのような警告を発してよいと決断したと、楽観してもよいかと。まだ、本格的な差別論を感じ獲れている訳はありませんが、タイトル「差別社会」は悪くない。

Drソガ)