一輪草−2023
花ブログ・ベーテル2023/03/16
もしかして、一輪草はどこにでもあるのだろう。識者はそう言っている。当方は見た記憶もない花で、まして一輪草があっておかしくない山すその数キロを十数年歩き続けているのだから。そうなので、ベーテルの目の前の裏山にこの一輪草が咲いているのに気づき、2年前にこれを当ブログにわざわざ書き残しているほどなのに。先週には小さな白点を幾つか見えたので、きっと一輪草だろうと定めていて、確かめるために勇を鼓して診察前の会議室をすっぽかして裏山の斜面に登った。しっかり、走狗した一輪草が数個確かに咲いていたのだ。それだけの話だ。花弁の外皮の柱は薄紅色を纏う。花柱がしっかり伸びて、重たかろう花を支えて充分に力強い太さだ。葉と言えば、葉先も葉端も比較的に暖かいこの地でも充分に雪と寒さに耐えたことが分かるほど傷んで黒紫緑を隠さない。
また、逢えてよかった。僕はまだ生きている。
次の出逢いがいつかを待っているのが二輪草。本当に二輪草かな。ベーテルのお稲荷さんに名もない紅葉の木があり、故石橋源一、ベーテルの兄が生前に運んでくれたものだ。生家にあったものだが他で見たことがにないような気がして非常な貴重種と思っている。勝手に京都辺りのものだから、いずれ同じものをどこかの寺に探したいなどと京都旅行辺りが最後の贅沢旅行かなと夢想する。夏では探しても言い当てられない気がする。その根本に二輪草が実は群生している。花は咲いていないが、居る。群生していたので、まだ姿は少ない。大丈夫かと心配する。誰も気づかぬように咲く花だから。少なくも根絶やしではないことだけが確かだ。どこから来たのか、盛り土だからさらわれておかしくない。二十数年前、6月の豪雨ではベーテルの駐車場が水浸しになるほど、山雨が襲い、お稲荷様の花壇に植えられていた大型のスズラン水仙が駐車場にゴロゴロ転がっているほどだったから。
(Drソガ)