2021/11/14
ベーテル花ブログ
41 皇帝ダリア2021
前回8月10日の花ブログで私はこう書いた。仕事が山のように私を押しつぶす。たくさんの花を見ていて、どれも花姿を留め置きたいなと思いながら、忙しさにかまけて、一つ、また一つと残せないままだ。残せるのは十のうち一つにもならない、と。そのとおりのままだが、皇帝ダリアが吹きこぼれ始めてしまった。花姿は残しながら都度の想いは書き残せなかったものはそのままとして、皇帝ダリアは標しておきたい。
外壁のガラスを拭かねばと決めたら、工事には皇帝ダリアが居座る場所が悪く、咲き終わるまでは難しいとしていた。その算段が終わったその日だ。10月20日頃から蕾がはっきりと膨みはじめ、いつ咲くかと気になる。11月5日には蕾の多くが傍目にも赤紫に色づいてきて、どの蕾から花弁のひとひらがこぼれてくるかと気をもむ11月8日にはついに一つ咲いて、11月9日に寂聴さんが逝ったのを悲しむように、13日にはどの蕾も吹き誇りそうな勢いで幾つもがこぼれてきた。
これまでも、これからもだが、最も心配なものはまず強風だ。幸い、台風は免れそうだが、秋雨も前線もすべて心配になる。既に北海道や青森に雪の知らせがある。だから、次の心配は、霜だ。霜が降りれば、皇帝ダリアは一巻の終わりだ。これは当方の所在で何回か経験した。
ベーテルの皇帝ダリアは写真の素材となり、たとえばカーレ仙台発行の「てんかんケア仙台2010-1」の表紙を飾った。表紙裏に残した文章に、イタリア館の庭で初めてみたと記していた。さしもの発作の女性の方が、皇帝ダリアの満開の日に、喜び満ちて退院したとある。
ベーテルの誕生日は11月1日だから、丁度調和する。(Drソガ)