フクシマ第一原発メルトダウン逃避行中に亡くなられたベーテルの患者さんたちの無念を想う その④
原発避難はできるか
上原直美著:2020年3月25日発行.208頁、緑風出版、東京. 2000円.
新年最初はこの本をしっかり読むこととした。
国・原子力規制委員会は原子力災害対策指針を定めていたが、2014年に指針の方針転換があり、国の非難対策とこれに基づく都道府県・市町村原発避難計画は「できるだけ住民を逃がさない」政策になったとらしい。つい先日、3.112011の直接被災地であり、メルトダウンしたフクシマの隣県である宮城県の知事はオナガワ再稼働に地元の同意を国に上申した。完璧な避難道の建設の確約を得たわけではないようだが、その後の動きも活発で用意周到だ。
著者は科学プラントの設計とその安全性に直接従事したながい経歴を有する。目次の内容から、御用学者的ではない、技術者の視点からの解説本に見受けるので楽しみだ。
はじめに
1 再稼働と「新安全神話」
2 避難と被ばく
3 避難政策の転換と問題
4 避難の困難性
5 避難したあとどうなるのか
おわりに