花壇や病室窓ベランダは春を待つ
パンジーやビオラは霜が降りようが凍ろうと、雪に押しつぶされても冬を越す。当時は仙台も雪深かった。花畑だった当方の実家では母はパンジーやビオラを育ててはいない。今のように東北にもパンジー、ビオラを入れた庭造りには火付け役が居たのだろう。春の寄せ植えの主役は彼らの下で根を生やす水仙やチューリップだ。花に貴賤、上下はないが、この場合そう決まっている。
今年は天(気候)、地(この地)、人(ハンス・バーガー協会園芸班)の利を得て、発芽に成功し、晩夏枯れを免れて立派な苗に成長した。いきおい植えたれば密集ぎみだ。苗にも一苗一苗、それぞれの領土が必要だ。5月末まで持たずヒョロヒョロと早枯れし目の毒とならないようにした。花の美しさは根をどれだけ張れるかにかかる。
雪に埋まり氷となった枯れ葉を突き刺してチューリップの鋭い葉がそこのけそこのけと上がってきて、パンジーやビオラ満開への祝砲となる。花期が長い彼らが本当は本命だろう。ベーテル花壇の来春4月の情景を思い描いたパンジー、ビオラの植え付けが終わった。